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2020/07/24

数学と算数の違いってなんですか?
と聞かれたときはいつも文字式を使うか使わないかです。と答えています。
ではなぜ数学では数字の代わりにアルファベット等の文字を使うのでしょうか?それは、数学がいつも一般化を目指しているからです。
たとえば偶数を2nと表したりx とy を使って関数を表したりするのは、さまざまな数を文字に代表させて、無限に存在する数の性質や数と数との因果関係を端的に捉えることを目的にしています。
中学・高校の数学でたくさん登場する公式の数々は、そうした一般化の成果です。実際、公式が使える問題については、どんな問題であってもたちどころに解決することができます。そしてすでに一般化された公式あるいは解法を積み上げることによってより深く、難しい問題を解決していこうとするのが数学の根本的な姿勢です。一般に成り立つ法則を具体的な例に当てはめて考えることを演繹と言いますが、数学の醍醐味はこの演繹的思考にあります。
たとえば2次方程式には解の公式というものがありましたね。文字で与えられる2次方程式の解の公式は非常に複雑な式ですが、文字に具体的な数字を代入することで、どんな2次方程式の解も(複素数の範囲で)必ず求められます。公式を使うことの恩恵は(たとえ数学が苦手であっても)誰でも一度は感じたことがあるのではないでしょうか?
数学に強いということは、既存の公式を適切な場面で使うことができるだけでなく、それらを組み合わせて未知の問題を解決していく方法を探り、最終的にはまたその新しい問題に対する公式や解法を一般化できるということです。演繹的思考を積み上げて具体的な問題に対処し、そこで得られた知見を再び抽象化して次の演繹的思考に生かせる能力が重要であることは言うまでもありません。
抽象化する力は、たとえばこんな問題で試されます。
(問題)奇数+奇数は偶数になることを示しなさい。もちろん、「3+5=8。8は偶数だから奇数+奇数は偶数」という解答では0点です。具体的な例を挙げるだけではすべての奇数について成り立つことの証明にはなりません。
この問題に答えるためには、「2で割ると1余る」という奇数の性質や「2で割ると割り切れる」という偶数の本質を文字を使って抽象化(モデル化)する必要があります。解答2つの奇数は、整数を表すm、nを使って2m+1、2n+1と表せます。(2m+1)+(2n+1)=2m+2n+2=2(m+n+1)。m+n+1 は整数なので、2(m+n+1) は偶数となります。個別指導塾サクシードで、一般化・抽象化になじんでもらいたいと思います。 よって、奇数+奇数は偶数。(証明終)

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