自立の準備:勉強は「ゲーム」より面白い!魂に火をつける学習法
「英語の塾なんて糞食らえ!」……少し乱暴に聞こえるかもしれませんが、これが私の本音です。
実は、数学と英語には強い「正の相関関係」があると言われています。数学を「これでもか!」というほど解きまくり、中指にタコができるまで計算用紙を使い果たす。その圧倒的な量で数学に自信がついた子は、英語でも同じ方法で必ず良い点が取れます。
単語を書いて書いて書きまくる。テスト範囲の英文を30回、40回と大声で音読する。 すると、小学生の頃には難しく感じた「カッコ抜き問題」も、中学生のテストでは自然と口から単語が出てくるようになります。文法を頭でこねくり回す前に、「身体が覚えている」状態を作ること。これこそが、個人塾などの環境に頼り切る前に身につけるべき真の学力です。
①「忘却」を味方につける積み上げの魔法
人間は忘れる動物です。今日30個覚えて、明日10個忘れても、20個は残ります。翌日も同じように続ければ、二日後には30個以上が血肉となっている。 小学生から中学生への過渡期に、この「忘却曲線」に抗わず、淡々と積み上げていく習慣を身につけることが、勉強における「自律」への近道です。
②文法よりも「音」と「語彙」の力
皆さんは、我が子が赤ちゃんの頃、どうやって言葉を教えましたか? 「◎◎ちゃん!」と何万回も・・・いや何百万回も呼びかけ、本人は「あぁ、自分は◎◎ちゃんというらしい」と理解していく。そこに主語や目的語(SVOC)の解説なんてありませんでした。
③サクシードの愛犬ヒナちゃん2号だって、「ヒナ!」と呼べば「パパのところへ行けば美味しいものがあるぞ!」と、言葉と意味を直感で結びつけます。 多くの語彙(単語)さえ入っていれば、文法を知らなくても意味は掴めます。文法、文法と理屈ばかり先行させるから、英語も国語も無味乾燥でつまらないものになってしまうのです。
④魂の炎に点火する「粘り」の瞬間
小説も映画も、最初の四分の一は退屈なものです。しかし、中盤を過ぎれば「最後はどうなるんだ!?」と熱中します。勉強も全く同じ。 最初は面白くないかもしれません。でも、その「初め」を粘りでクリアし、成績という結果が出た瞬間、魂に燃える炎が点火します。
「やればやるほど上がる。これ、ゲームより面白いぞ!迫力あるぞ!」この成功体験こそが、中学生になってから「たった一人でも生き抜く覚悟」を育む原動力になります。
幸せの「青い鳥」はどこにいる?
巷で人気のある英語塾や大規模な個人塾に流される必要はありません。「みんなが行っているから」という不安だけで塾を選び、誰かが辞めれば雪崩を打って辞めていく……。そんな集団意識に流されるのではなく、親御さんにはお子さんの教育に対して強い信念を持ってほしいと思います。
チルチルとミチルが探した『青い鳥』。 幸せの青い鳥は、遠くの教室にいるのではありません。 実は、あなたの家の**「子ども部屋=学びの部屋」**にこそ、静かに座っているのです。
中学生になる前に身につけたい「自立の準備」
スマホ・ゲームと賢く付き合い、自律する力を育む
中学生になると部活動や個人塾で帰宅時間が遅くなり、自由な時間は今よりずっと限られてきます。
小学生の時とは違い、その限られた時間の中でスマホやゲームとどう向き合うかは、勉強への集中力や生活リズムを左右する大きなポイントです。
依存を防ぎつつ「やる気」を引き出す、時間管理のコツをまとめてみました。
1. 「禁止」ではなく「優先順位」を親子で決める
頭ごなしに「ダメ」と言うと、子どものやる気は削がれてしまいます。まずは「やるべきこと」を整理しましょう。
やるべきこと(To-Do)の見える化
宿題、明日の準備、お手伝いなど、スマホを触る前にやることをリストアップします。小学生のうちからこの習慣をつけると、中学生になってからの生活移行がスムーズになります。
「終わったら自由」という達成感
義務を果たした後のゲームは、子どもにとって正当な「ご褒美」になり、気持ちの切り替えの練習にもなります。
2. スマホ・ゲームとの「物理的な距離」を仕組み化する
やる気に頼りすぎず、環境で時間を管理するのがコツです。
「置き場所」を固定する
勉強中や寝る時は、リビングの決まった場所に置く。視界に入らないだけで集中力はグッと上がります。これは個人塾での自習時間などにも応用できる考え方です。
アラーム機能を活用する
「あと5分」が守れないのは、大人でも同じ。ゲーム機のアラームやタイマーを自分でセットさせ、「時間が来たら終わり」を習慣化します。
3. 「自己決定」が自ら動くやる気を生む
親が決めたルールは「押し付け」になりがちですが、自分で決めたことには責任感が伴います。
「何分やるか」を本人に宣言させる
「今日は30分だけやる」と自分で決めることで、その時間内の密度が濃くなります。中学生になると、この「自分で決める」力が学力にも直結します。
週に一度の「作戦会議」
守れなかった時は怒るのではなく、「どうすれば守れるかな?」と一緒に話し合います。自分で解決策を出すことが、小学生から一歩大人に近づく自立へのステップです。
4. 「失敗」を責めずに「次」を一緒に考える
最初から完璧に時間を管理できる子はいません。
試行錯誤そのものを褒める
ルールを修正したり、工夫しようとしたりする姿勢を認めてあげてください。
親子の対話を大切に
「自分でコントロールできた!」という小さな成功体験の積み重ねが、中学生になってからの大きな自信(やる気)に繋がります。
【結びに代えて:たった一人でも生き抜く覚悟を】
親の保護のもとで甘える構造をいつかは抜け出し、子ども自身も、どこかで「たった一人でも生き抜く覚悟」を決めてほしい。
中学生という時期は、その準備を始める大切なステップです。
スマホやゲームの管理は、単なる「遊びの制限」ではありません。それは、誘惑に打ち勝ち、自分の時間をコントロールするという「自己管理能力」の訓練です。小学生の頃から、少しずつ意識させてあげたい一生モノの力です。
ネット社会という大海原に出れば、親の目は届かなくなります。だからこそ、今この時期に「自分の行動に責任を持つ」経験を積ませてあげたい。
個人塾などで自律的に学ぶ環境も、この能力を育む一助となるでしょう。
誰の指示も仰げない状況で自分を律し、責任を持って決断することの難しさと、その先にある成長は、中学生が社会に出るための礎となります。
子どもたちが「自分の人生の舵(かじ)は自分で取る」という自覚を持てるよう、温かく、時には厳しく見守っていきましょう。
【塾選びの鉄則】「あとで」では間に合わない。子どもにとっての時間は金以上の価値がある
先日、ある保護者の方と個人塾としてのあり方について深く考えさせられるやり取りがありました。体験授業を受けたお子様が「分かりやすくて楽しかった」と喜んでくれたものの、他塾の振替授業が残っている、家庭の事情がある、といった理由で通塾を迷われているケースです。
もちろん、ご家庭ごとのご事情や経済的な側面があることは重々承知しています。しかし、小学生・中学生にとっての「1日」の重みは、私たち大人が考える以上に重いものです。
「振替」を消化する時間は、本当に身になっているか?
「月謝を払っているから、振替分を消化してから次にいこう」 そのお気持ちはよく分かります。しかし、厳しい言い方かもしれませんが、その「振替授業」で本当にお子様の成績が伸びる可能性はありますか?
もし、現在の塾で結果が出ず、惰性で通い続けているのだとしたら、その時間は「取り返しのつかない損失」になっているかもしれません。学力の立て直しには、一刻も早いリスタートが肝心です。
チャンスの神様は「前髪」しかない
古くから言われるように、チャンスの神様には前髪しかありません。『チャンスマンは、前髪だけ。後ろはずるっパゲ!!!』通り過ぎてから後ろ髪を掴もうとしても、後ろは禿げているのです。 「より良い可能性がある」と感じたその瞬間こそが、お子様の未来を変える唯一のタイミングです。
座して瞑想し、悩み続けるよりも、たとえベストでなくとも「ベター」だと思われる方途を即座に選ぶ。その決断力こそが、小学生・中学生という限られた黄金期を守ることにつながります。
「行動したこと」への後悔はない
私の運営するサクシードは現在、おかげさまで席がほぼ満杯の状態です。だからこそ、無理に勧誘をするつもりはありません。
ただ、教育の現場に身を置く人間として伝えたいのは、「あらゆる可能性を追って行動したことは、決して後悔にはならない」ということです。 「あの時、あちらの個人塾に切り替えていれば……」と数ヶ月後に後悔しても、過ぎ去った時間は金銭では決して贖(あがな)えません。
今の環境に疑問を感じているのなら、一歩踏み出す勇気を持ってください。子どもたちの未来のために、「今」という時間を何より大切にしてほしいと願っています。
その「個別指導」は本物ですか?
塾の使命と、一人ひとりに向き合うということ
最近、多くの学習塾で「個別指導」という看板を目にします。しかし、その実態はどうでしょうか。**「小学生」や「中学生」**のお子様を持つ保護者の皆様にとって、塾選びは将来を左右する大きな決断です。だからこそ、今一度「個別」という言葉の裏側にある現実を考えてみたいと思います。
「複数人指導」は、本当に個別なのか
個別指導と名乗りながら、実際には2人、あるいは3〜4人を同時に指導しているケースが少なくありません。
冷静に考えてみてください。もし2人の生徒を同時に見ているとしたら、講師が一人の質問に答え、理解させるために全力を注いでいる間、もう一人の生徒はどうしているでしょうか。
答えは明白です。**「ほったらかしの自習」**です。
これが3人、4人となれば、一人ひとりに割ける時間はさらに削られます。それを「個別指導」と呼ぶことには、強い違和感を覚えざるを得ません。
個性が違えば、弱点も違う
**「塾」**の本来の使命は、今現在の学力を少しでも高め、生徒の可能性を広げることにあります。
しかし、子供たちは一人ひとり個性が異なります。
・計算は速いが文章題でつまずく子
・暗記は得意だが応用問題になると手が止まる子
・どこが分からないのか、言葉にすること自体が苦手な子
学びの弱点は千差万別です。全員が同じ場所で立ち止まるわけではありません。一人の理解できない分野が、他の生徒と同じであるはずがないのです。
本物の指導に求められるもの
一人の生徒が抱える「わからない」という霧を晴らすためには、講師はその瞬間の表情の変化を見逃さず、対話を通じて思考のクセを読み取らなければなりません。
その間、他の生徒を放置しているようでは、プロとしての指導、あるいは成績を伸ばす自信があるとは到底言えないのではないでしょうか。
「とりあえず座らせて自習させておく」のは、託児所であっても塾ではありません。**「小学生」「中学生」**の大切な時期、限られた時間の中で着実に学力を伸ばすためには、その子だけの課題に100%向き合う密度が不可欠です。
塾が果たすべき「使命」
今の偏差値がどうあれ、昨日の自分より一歩前へ進む。その手助けをすることこそが、私たちが背負うべき責任です。
耳当たりの良い言葉に惑わされず、その場所がお子様の「弱点」を的確に見抜き、学力を高めるための「本当の指導」を行っているかどうか。それを問い続けることが、教育に携わる者の、そして我が子を想う保護者の大切な視点であると信じています。
東大女子が教える!「センス不要」で偏差値を爆上げする勉強法
「数学はセンスがないから無理」「自分には才能がない」——多くの中学生や小学生が抱える、この思い込みを覆すのが、私が東大受験を乗り越えて見つけた、たった一つの真理です。それは、「受験数学は、ある程度パターン化された思考プロセスの集合体である」ということ。
1. 「わからない」の起点に戻る勇気
偏差値が伸び悩む子の多くは、曖昧な基礎の上に難しい応用問題を積み重ねています。特に数学や英語のような「積み上げ式」の科目では、この状態が致命的です。もし高校の範囲でつまずいたら、迷わず中学生の基礎、場合によっては小学生の算数まで戻りましょう。
恥ずかしいことではありません。「わからない」の起点を徹底的に潰すことが、遠回りに見えて実は最速の道です。この基礎固めを疎かにしていると、塾でいくら高度な授業を受けても、穴が空いたバケツに水を注ぐのと同じで、いつまでも実力が身につきません。
2. 「なぜ」を言語化する抽象思考の訓練
問題を解く際、私たちのゴールは「答えが合っていた」で終わることではありません。重要なのは、「どうしてこの解法を思いつけたのか?」「この問題の背後にある、より抽象的なパターンは何だろう?」と突き詰めて考えることです。
これは、解法の**「パターン」**を丸暗記するのとは違います。パターンを「使える知識」として脳に定着させるための、思考プロセスの訓練です。塾のテキストや参考書を読み込むときも、この「なぜ?」を常に自分に問いかけてください。
3. 計算力と基本問題のストックを磨く
応用問題も、分解すれば基本問題の組み合わせです。小学生レベルの計算ミスや、中学生で習う二次方程式の解法に迷うようでは、難しい問題を見た瞬間にステップ数が多すぎて混乱します。
基本問題は「考える」のではなく、脊髄反射で「答えが出せる」レベルまで徹底的に反復練習しましょう。これこそが、難しい応用問題に立ち向かうための「見通しの良さ」を与え、最終的にあなたの偏差値を劇的にアップさせる鍵となります。