Menu

サクシードブログ

Home

2020/08/29

『商人とロバと塩』

一匹のロバを飼っている商人が、海辺では塩を安く仕入れる事が出来ると知って、塩で一儲けしようと考えました。そして、彼は沢山の塩を買い込み、ロバの背に積んで家路につきました。

ところがその途中、うっかり足をすべらせたロバは、よろけて川に落ちてしまいました。

すると背負っていた塩が水に溶け、荷物が軽くなったロバは楽々と起き上がり、身軽に旅を続ける事が出来たのでした。ところが商人は残った塩を売り終えると、すぐにロバを連れて道を引きかえし、今度はさっきよりももっと沢山の塩をロバの背に乗せました。

ロバはやっとの思いで先ほど落ちた川のところに差し掛かると、今度はわざと水の中に落ちたのでした。そして背中の荷物が水につかると、また軽々と立ちあがり、しめしめと思いました。またしても、辛いことを上手く回避することができた……と、少なくともロバはそう思っていました。

でも商人は、そんなロバのたくらみに気づき、次は海綿をたっぷりと積んで帰ることにしたのでした。そして帰り道、川にさしかかった時、またしてもズル賢いロバはわざと川に落ちました。すると今度は、さっきとは反対に海綿が水を含んで大きく膨らみ、よけいに重くなってしまいました。結果的にロバは、最初の2倍は重くなってしまった荷物を運ぶ羽目になったのでした。

ズルいことをすると、いつか自分に報いが来る。そんなに上手い話や出来事は、そう何度も続かない」といったところでしょうか。実際、ロバに背負わされた塩は、そのまま仕事や学習に当てはめて考えることができそうです。それこそ単調でつまらない仕事だったり、話の合わない同僚だったり、たいくつな暗記学習であったり。

だからといって仕事・学習をすぐに辞めてしまっては、また同じように理由をつけて辞めてしまうとも限りません。一度辛いことから逃げてしまうと、人はそれが癖になって逃げたいと思ってしまうもの。

誰しも心当たりのある話題だけに、いま仕事や勉強で悩んでいる人は問題を真正面から受け止めて解決しようとする心持ちと勇気だけは、忘れないようにしたいですね。

教室案内/アクセス

アクセス