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2019/04/09

「令(うるわ)しく平和」 新元号考案者とされる日本文学者・中西進さん
中西さんは、25歳だった娘さんをスキューバダイビング中に亡くされて(1999年伊東)おり、そのことを「日本人の忘れ物」の中で書いておられる。最愛の娘を海中で死なせてしまった悲しみを堪え、自然をおそれぬ行為はごうまんだと厳しく断じておられる。
「むかしから水にもぐってアワビをとる海女は、おまじないの星印などを手拭いやノミ(アワビをとる小刀)にかいて魔除けとした。海がそれほどこわいものだとよく知っていて、敬虔な祈りを海の神にささげたのである。海女はウエットスーツを着てはいけないのだという。着ると海中に長くいられるから、アワビをとりすぎてしまうからだときいた」
ー陸上と同じように海中を歩き回る。美しい海中に魅せられたひとが何人も私の友人や知人の中にもいるが、もうハマってしまうとこたえられないもののようだ。中西さんは、そうした自然へのおそれを忘れた現代人の遊び感覚に警鐘を鳴らしておられる。山河を尊び天地に祈りをささげた本来の日本人を取り戻せと。

振り返れば、小学生の頃、吉野川で「泳ぎ」を覚えたのは、自然を恐れぬ行為だったのかもしれない。海苔養殖の竹ひびで太ももを切り、血まみれでもなんともなかった記憶もある。だが、今の小学生はスイミングスクールで泳ぎを覚えるという。命に関わるかもしれないけれど原始の人間も身体で体得していったのではないかと。

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