★高校数学への招待状★思考の「ひっくり返し」で世界が変わる?
受験シーズンもいよいよ佳境。
塾の教室で、必死に机に向かう中学生の皆さんの背中には、私たち講師も胸が熱くなります。
特に、中学3年生で入塾した生徒さんたちが、驚異的な追い込みで見せる「最後の伸び」は、本当にお見事です!
そんな皆さんが志望校を突破したあと、高校数学で最初に出会う「論理のパズル」を少しだけ先取りしてお話ししましょう。
1. 視点を変える「対偶(たいぐう)」の技
「数学が面白いなら、成績は上がる」という言葉、これと全く同じ意味を保ったまま、文章を裏返すのが「対偶」です。
「成績が上がらないなら、数学は面白くない(はずだ)」正面から証明するのが難しいとき、あえて裏口に回って正しさを証明する。賢い「言い換え」の技ですね。
2. あえて間違えて見せる「背理法(はいりほう)」
もう一つ、高校数学の真骨頂が「背理法」です。あえてウソの仮定をして、自爆を誘うドラマチックな証明術です。
√2の正体:左右で「因数の個数」が合わない!
例えば、**「√2 は無理数である」**ことを証明するために、あえて逆に**「√2 は有理数だ!(分数表示できる)」**と、
あり得ないウソの仮定をしてみます。
すると、これ以上約分できない分数(既約分数)として、次のように書くことができます。
「√2が分数(b/a)だ!」と仮定して「√2=b/a」、両辺にaをかけて√2a=b
二乗して、式を整理すると、こうなります。
2 × a^2 = b^2 (a^2は、aの二乗・・a×a、 b^2は、bの二乗・・b×b)
この式の左側と右側で、含まれている「因数の総数」を数え比べると、一瞬で矛盾がわかります。
右側(b^2)の因数の個数は、絶対に【偶数個】
bという数字が何であっても、それを2乗(b × b)すれば、そこに含まれる因数の個数は必ずペアになります。
2乗された数字の因数の数は、**理屈抜きで絶対に「偶数個」**です。
左側(2 × a^2)の因数の個数は、絶対に【奇数個】
a^2 の部分も、同じルールで因数の個数は「偶数個」になります。
ところが、その外側に**「2」という因数がもう1つ**掛け算されています。
「偶数個 + 1個」になるので、**左側にある因数の総数は、絶対に「奇数個」**になってしまいます。
結論:右と左で「数」が合わない!ワン
「左は奇数個、右は偶数個。イコールで結ばれているのに、因数の総数が違うなんて絶対におかしい!」
この**「個数の不一致」**こそが、√2が分数ではない(無理数である)という決定的な証拠です。
最後にこうした論理の美しさに触れると、数学は単なる計算ではなく、**「正しく考えるための武器」**だと気づきます。
小学生からコツコツ頑張ってきた子も、中3で一気にスパートをかけた子も、高校という新しい舞台では、ぜひ「知的な遊び心」を持って学んでほしいと願っています。
サクシードでの学びは、人生の通過点。でも、ここで培った「論理的に答えを導く力」は、一生モノの宝物になるはずです!