★一人ひとりの生徒と向き合っていると、胸の奥に深く残る宝物のような思い出がいくつも生まれます。
今回は、附属中学校から城東高校、そして岡山大学へと進学した、ある女子生徒との忘れられないエピソードをご紹介します。
国語90点・数学50点からのスタート
彼女が当塾(サクシード)にやってきたのは、附属中学1年生の時でした。
「国語は90点取れるのに、数学は50点しか取れなくて……」と語っていた彼女。
しかし、正しい考え方と数学の面白さを伝えていくうちに、彼女の才能は一気に花開きました。
順調に力を伸ばした彼女は、附属中3年の実力テストで常に90点台を安定して取れるまでに成長。見事に城東高校へ合格しました。高校進学後も文系(人文社会学科)のクラスで常に上位5番以内をキープ。
「実は、苦手だったはずの数学が全体の成績を持ちこたえさせてくれているんです」と笑って話してくれた姿が印象的でした。
クラスで起きた「拍手喝采」の事件
そんな彼女との思い出の中でも、特に忘れられない出来事があります。中学3年生で習う「三平方の定理(ピタゴラスの定理)」を教えていた時のことです。
三平方の定理には100通り以上の証明方法があると言われています。学校の授業では簡単な解説で終わってしまうことが多いのですが、当塾では数学の奥深さに触れてもらうため、いくつかの有名な証明を教えました。
アインシュタインによる「相似」を使った美しい証明
**アメリカ大統領(ガーフィールド)**による台形を使った証明
レオナルド・ダ・ヴィンチが遺した図形的証明
日本の代表的な数学者・秋山仁先生による鮮やかな証明
ある日、塾にやってきた彼女は、満面の笑みでこう報告してくれました。
「先生、今日は本当に誇らしかった〜!」
学校の数学の授業で先生が「三平方の定理を証明できる人?」と問いかけた際、彼女はすっと手を挙げ、前の黒板でアインシュタインの相似を2回使う証明を堂々と書き上げたのです。
自席に戻る彼女に、クラスの女子生徒たちからは「アンタ、凄すぎるわ!」と大きな拍手喝采が送られたとのこと。「あれは鹿児島ラ・サール高校の模範解答だよ!」とまで言われたそうで、彼女の誇らしげな笑顔は今でも鮮明に思い出せます。
知る楽しさが、生徒の自信と可能性を広げる
ちなみに、証明の例で紹介した秋山仁先生は、かつて東京理科大学理学部数学科の二部(夜間)を卒業され、そこから世界的な数学者へと登りつめられた異色の経歴をお持ちです。
数学の世界には、決まりきった解法を暗記するだけでは味わえない「ロマン」と「知的なワクワク」が溢れています。
ただ点数を取るためだけでなく、楽しみながら本質を学ぶこと。それが「分かった!」「できた!」という大きな達成感に繋がり、一生ものの自信へと変わっていきます。
生徒が自ら自信をつけ、輝くような笑顔を見せてくれる瞬間に出会えること。
それこそが、個別指導を続けてきて本当によかったと感じる、最高の瞬間であり喜びです。