算数・数学の成否を分ける「計算力」の真実
「数学が苦手」と口にする中高生の多くを分析すると、実は単元の概念が理解できていないのではなく、その手前の**「計算処理」でつまずいているケースが多々あります。
特に新学年を迎える小学生**にとって、前学年の計算に不安を残すことは、新しい学習内容を得点に結びつける機会を奪う致命的な原因となります。
1.高校数学まで響く「分数処理」の壁
高校数学の立式は完璧なのに、途中の分数計算や因数分解でミスをして自信を失う生徒は後を絶ちません。特に重要なのが「分数」です。
分数は以下の3段階でマスターすべきですが、多くの生徒が第3段階で脱落しています。
第1段階: 通分(加減)と乗法
第2段階: 除法(「なぜ逆数をかけるのか」の理解)
第3段階: 比と分数の関係(理系科目の基礎)
分数は中学・高校では「できて当たり前」として扱われ、改めて教わることはありません。この「分数処理」の質が、後の理系科目の成績を大きく左右するのです。
2.「特殊算」よりも「使える算数力」を
中学受験で多用される「特殊算」は、数学に移行する際、方程式での解法に修正する手間が生じ、かえって足かせになることになります。
受験のためのテクニックに時間を割くよりも、まずは脊髄反射で早く正確に解ける計算の土台を作るべきです。
3.個別指導塾が注目する「計算の達人」への道
かつての大数学者たちが皆「計算の達人」であったように、数学の思考は確かな計算力の上に成り立ちます。
問題を前にしたとき、頭で悩むより先に手が動き、図や数値を書き込める状態が理想です。
個別指導塾などの現場でも、まずは計算という土台を固めることが、文章題や応用問題への最短ルートであると強調されています。
たかが計算、されど計算。
今、この瞬間の基礎固めが、数年後の大きな飛躍を生むのです。