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2025/12/8

続・特殊算の功罪:「お受験算数」を卒業し、真の数学力を身につける方法
「パターン暗記」から「論理的思考」への脱却
前回の記事では、中学受験の「特殊算」が、その後の中学生の学習において、方程式という汎用的な思考ツールを学ぶ機会を奪い、非効率なパターン暗記を定着させてしまう弊害について触れました。
特殊なテクニックに頼り、小学生時代に時間を費やした結果、論理的な思考力が要求される本格的な「数学」を苦手とする中学生が少なくないのが現実です。保護者の皆様も、この学習の落とし穴にはご注意ください。
では、「お受験算数」を卒業した生徒が、高校、大学と進む上で通用する真の数学力はどう身につければよいのでしょうか。
数学は「ひらめき」ではなく「努力」と「指針」
数学は一部の天才にしか解けない、「ひらめき」や「センス」が必要な科目だと思われがちです。しかし、数学を克服した東大生が語る勉強法は、この思い込みを覆します。
彼らは、数学を**「脱出ゲーム」のように捉え直し、感情的な苦手意識を解消しました。そして、最も重要なのは、問題の「答え」ではなく、「指針(方針)」、すなわち「その問題にどうアプローチするか」**という解き方の構造を徹底的に学ぶことです。
解法のパターン化: 問題は無限にありますが、その問題に適用できる解法のパターン(武器や手札)は有限です。これらを参考書などから体系的に学び、頭の中でファイル化してストックすることが、数学を努力で攻略するための王道です。
思考の逆算: 問題が解けなかった時、単に解答を覚えるのではなく、**「どういう思考をしていれば、この解答の最初のステップに辿り着けたのか」**と、自分の思考プロセスをさかのぼって検証します。この「気づきのポイント」を言語化する作業こそ、応用力につながる本質的な学びです。
土台を積み上げ、挫折感をなくす
私たちサクシードでは、塾として普通の能力の小学生や中学生にこそ、この**「考えるプロセスを重視する学習」**が最善だと考えます。
特殊算という特定のテクニックをジャンプして身につけようとするのは、手の届かない柿の実を無理に採ろうとして挫折感を抱くのと同じです。それよりも、論理という固い土台を足元に積み上げながら、楽に柿の実(正解)をとれるようにすること、つまり、汎用性の高い方程式の思考を身につけることが何よりも重要です。

中学受験という枠を超え、高校、大学、そしてその先の人生で使える論理的な思考力こそ、子供たちの未来を支える揺るがない力となるでしょう。

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