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2024/4/30

問い掛けの多い指導が望まれる

発問の役割は、知識の有無や理解の正しさを確認するだけではありません。発問をきっかけに生徒の思考や行動が引きだされますし、問うことで問題意識を刺激すれば生徒の側で情報を受け取る準備が整います。
確かな学び、活発な思考と行動、問題意識を持った深い学びが発問によって支えられるということであり、一般論として「問い掛けの多い指導が良い」ということができるのではないでしょうか。
しかしながら、実際の現場を覗いてみると、如上の機能の一部しか活用できていなかったり、せっかくの問い掛けに生徒がうまく反応できていなかったりするケースも散見されます。

❏ 発問のタイプ
発問には大きく分けて3つのタイプがあります。場面ごとにどの機能を使おうとしているのか、ちょっと意識してみるだけで、発問の使い方はぐんと洗練されるのではないでしょうか。

1つめは、「知識や理解の有無を試すための発問」です。
導入で既習内容をちゃんと覚えているか確認したり、課題に挑ませる前にそこまでの理解を確かめたりする場面で使う発問です。
2つめは、「生徒の思考や行動を引き出す問い」です。
問われればその答えを見つけようと、頭の中の記憶を探したり、答えを考えるのに足りない知識は外に参照しようとしたりしますし、場が許すなら周囲と相談を始めることもあるでしょう。
3つめは、「着眼点を獲得させるタイプの問い」です。
埋めるべき箇所の直前におかれた単語に着目させたうえで「問うている事柄は何?」という問いを繰り返していれば、生徒は自ら同じ問いを頭の中に作り出せるようになり、どこに着目すれば良いか見つけ出す能力を獲得していきます。
投げるボール(知識や情報)に対して生徒がミットを構えていなかったら、「落球」や「後逸」のリスクが高まります。
説明を重ねたのちに、さて、きちんと伝わったかなと指名してみたら返ってきたのが「えっ、なに? 先生、もう一度言って」では、こちらも力が抜けてしまいます。
大事なことを伝えようとするときには、生徒に「問われる態勢」を取らせておかなければなりません。
何のリアクションも取らずに次の説明をただ待っているだけでは、与えられた答えを受け取って覚えるだけという状態と何ら変わりません。

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