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2023/3/21

100点テストの褒め方
「100点答案」を褒めると勉強嫌いになる。
子どもがテストで100点満点を取った。手放しで褒めたいところだが、ちょっと待ってほしい。「褒めることで、かえって勉強嫌いにしてしまうリスクがある」という。
▼ベネッセ教育総合研究所のアンケートによると、「勉強が好きな子ども」の割合は学年を追うごとに下がっていくことが明らかになりました。下がり方が顕著なのは、小学生から中学生になったタイミングです。小学6年生(55.6%)から中学1年生(38.8%)の間でもっとも減少幅が大きくなっています。6年生までは「好き」が過半数だったのに、中学からは「嫌い」が7割近くになるのです。「勉強嫌い」への転換点といえます。中学生になると勉強する科目が増え、その内容も複雑になることに加え、高校受験を控えているので「テストの点数」という目に見える「結果」がより重視されてきます。「結果」を求められて「比較」される。成績上位者は、いわばピラミッドの先端部分に君臨する、ひとにぎりの生徒たちです。

▼中学1年生は、より100点に近い者が胸を張れる競争社会の始まりです。序列の下の子どもはうなだれ、やがて勉強が嫌いになっていく……。例年、そんなパターンを繰り返していますが、教師や親の取り組み方によっては、勉強嫌いな子どもを勉強好きにすることは可能です。
「100点」に何と反応するのが正しいのか?
子どもを勉強好きにするには、結果より過程を大切にすることが重要です。結果よりプロセス重視。しばしば言われることではありますが、これがなかなか実践できないのです。 たとえば、わが子がテストで100点満点を取ったとします。親として、何と声をかけますか?多くの反応は次の3つに大別できます。
A:「100点なんてすごい!おめでとう」
B:「気を抜かないで、次も頑張ってね」
C:「よく頑張っていた結果ね」
一見、どれも大して変わりません。しかし、勉強をやる気になるかどうかなど子どもへ与える影響は全く異なります。それぞれの声かけに対する子どもの気持ちを分析しましょう。 なぜ、「100点すごい!おめでとう」はダメなのか?

▼A:「100点なんてすごい!おめでとう」の場合
ほとんどの親は、全部赤マルで、×が1個もない答案用紙を見て、こう叫ぶのではないでしょうか。ただ、この発言は「100点の答案用紙」そのものを賞賛したものです。「足の速い子はすごい」のような、高い技能やパフォーマンスへの評価です。この声かけを聞いた子どもはきっと優越感に浸るでしょう。「100点=すごい」という趣旨の声かけが積み重なると、「100点以外に価値はない」というニュアンスを子どもは次第に感じるようになります。

▼その結果、100点でない時に、たとえば90点と高得点なのにもかかわらず、ひどく嘆いたり自己評価を必要以上に低くしたりすることがあります。100点を取らないとダメな子だと思われる。そんなちょっと歪んだ意識やプレッシャーを抱くこともあります。ましてや「90点」を取った子ども対して、親が「なんでケアレスミスをしたの!それがなければ100点満点なのに」と叱責するようなことが重なると、強迫観念から100点を取るために、カンニングなどの不正に走るケースも見受けられます。「100点なんてすごい!おめでとう」は一見、ポジティブで良い声かけのようですが、競争心が悪い方向に作用するリスクが潜んでいるのです。どのような声がけが望ましいのでしょうか。(つづく)【引用:ベネッセ教育研究所】
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