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2023/3/30

『数学に恋したくなる話』 (PHP Sience World)
具体化する力(イメージする力)
情報を整理し、様々な視点から眺めてみても、状況がわかりづらいときがあります。そういうときに大事なのが具体化する力(イメージする力)です。これは、思考実験する力と言い換えてもいいでしょう。その昔、「重い物体ほど速く落ちる」というのが常識だった時代、ガリレオ・ガリレイはある思考実験をもとに異を唱えました。ガリレオの思考実験はこうです。重い物体と軽い物体を糸で結んで落下させることを考えます。もし、「重い物体ほど速く落ちる」のならば、軽い物体は重い物体より遅く落ちるので、重い物体は糸に引っ張られて単独で落ちる時よりも落下スピードが遅くなるはずです。
一方、二つの物体をひとつの魂とみなせば、全体の重さはむしろ重い物体一つのときより重くなっているので、落下スピードはより速くなります。

一つの現象が見方を変えると全く違う結果になるというのは矛盾します。そこでガリレオは重い物体ほど速く落ちるという説を否定し、自らの手で様々な実験を行うことによって物体の落下運動は空気抵抗がなければ、質量に関係なく同じであるという事実を導き出しました。このように、具体的な状況を思い浮かべて思考実験できる力は数学においても非常に重要です。

抽象化する力(モデル化する力)
日本を代表する数学者の秋山仁先生は、著書『数学に恋したくなる話 (PHP Sience World)の中で「理系大学進学に必要な能力」として、
次の4つを挙げています。
自分の靴を揃えて指定されている自分の靴箱にしまえる
知らない単語の意味を、辞書を引いて調べることができる
カレーライスが作れる〔レシピを見ても良い〕
最寄り駅から自宅までの地図が書ける

「最寄り駅から自宅までの地図が書ける」力が「抽象化する力」にあたります。地図を描くという作業は3次元空間を2次元平面に落としこむ作業です。その際には余計な情報を削ぎ落とし、道順に必要な情報だけを抜き出して表現する抽象能力が要ります。 複雑な現実から本質を抜き出して単純化することをモデル化といいます。「抽象化する力」とはすなわち、対象をモデル化する力です。

数学と算数の違いってなんですか?と聞かれたときは、『文字式』を使うか使わないかです。と答えています。なぜ数学では数字の代わりにアルファベット等の文字を使うのでしょうか?数学がいつも一般化を目指しているからです。たとえば偶数を2nと表したり、x とy を使って関数を表したりするのは、さまざまな数を文字に代表させて、無限に存在する数の性質や数と数との因果関係を端的に捉えることを目的にしています。

意地悪はダメ!だって、自分に意地悪が返ってくるんだから○○●●保存の法則」

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