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2023/4/3

ナンバーセンス『数感覚(小学生・中学生)
数感覚はナンバーセンスといわれます。この数感覚について、NCTM( National Council of Teachers of Mathematics:全米数学教師協議会)では、『数の関係の直観には、数感覚が必要である。』とあり、数感覚の重要性が述べられています。例えば数の意味をよく理解している。数の間の様々な関係を発達させている。数の相対的な大きさをわかっている。数に関する演算の相対的な効果をわかっている。などと言われています。

それぞれの意味においても、発達段階に応じた違いがあると思います。例えば、「数の意味」といわれても、5歳にとっての数の意味は、5という数唱が、何か「5つのもの」が存在していることを指すことや、「5番目という順序」を表すことなどの意味でしょうし、高学年になってくると「5は奇数である」という意味になってくるのだと思います。数感覚は小さいうちから、ずっと育てていかなければならないものだと考えられます。また「演算」も大切だと思います。

小さい子にとって、大きな数といえば、なぜか「117」です。きっと、数唱がもとになっているのでしょう。つまり、1から100まで数える経験が、「100って大変…」という経験としてあり、「大きい数=100」になるのだと思います。3年生になると、「万」や「億」をならいます。学習指導要領・算数編を見ると、「万の単位の指導に際しては、1万という数の大きさについて、実感的にとらえられるようにすることが大切である。」と書かれています。1万を「1000が10個集まった大きさ」「9999より1大きい」「5000と5000」「100の100倍」など、多面的な見方ができるようにする、とあります。さらに「数の大きさについての感覚を豊かにすることが大切」と述べられています。

江森先生の「数感覚」についての見方です。「センスは感覚と訳されるけど、センス=感覚ではない。」と述べておられます。「計算のセンスがよい」とは言っても、「計算の感覚がよい」とはあまり言いません。「感覚は伝えられないけど、センスは伝えられる」とも述べておられます。 ナンバーセンスについて、次の3つにまとめています。
(1)ナンバーセンスの瞬発力
   瞬間的な場面でナンバーセンスが働く能力
(2)ナンバーセンスの創造力
   同一の観点からストラテジー〔目的を達成するための視野と思考〕を発展することや
   他の観点からもストラテジーを構成する能力
(3)ナンバーセンスの適応力
   数や式に関する新しい知識をすぐに定着させ、使ったり利用できる能力
「小町算」と呼ばれるような問題です。
「□の中に、加減乗除の記号(+−×÷)を入れて、数式を完成させよ。
 ① 9□9□9□9=2
 ② (9□9□9)□9=3
 ③ (9□9□9)□9=10

これをぱっとできる力、これはまさに「ナンバーセンスの瞬発力」ではないでしょうか。
これを考えても、「数を分解・合成できる力」は大切だと思います。(10を2と8と見ることができる)(8=-7+15に分解できる)
「数に対する感覚については、位取り記数法、数の分解・合成、数の大小・相等などの感覚、数の相対的な大きさの感覚、計算の性質、結果を概数で見積もる感覚、日常用いられる数の感覚などがあげられる。このような感覚を育てるためには、見積もりの重視や、日常生活のなかで数の感覚を育成することの重要性が指摘されている。」とあります。NCTMで述べられている内容と似ています。

大事なことは、その育成です。ちょっとした時間を使って数感覚の育成を図りたいですし、家庭の中でもその育成を図ることが大切だと思います。日常生活の中で数感覚を育成するためには、買い物を実際にさせることも大切なことだと思います。これ…効果抜群です!!「勉強しなさい!」ではなく、「一緒に勉強しよう!」使えますよ、これ!!『引用*『算数教育指導用語辞典』
【高校生なら文字式で証明】小中だったら同じ形の問題5問ほどして、『すごくね!どれでも、こうなるんだぜ!』で止めます。

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