高校数学からは解けない、解く必要のない「捨て問題」も多くあります。
中学のときは、テスト1週間前からテスト勉強を始めても、それなりになんとかなっていたのが、
高校からは、ふだんの準備なしではほぼ通用しなくなります。
スポーツの試合で、1週間前だけ急に猛練習しても勝てないのと同じことです。
ふだんからの練習の積み重ねだけが頼りになるのです。
4月5月で習う数学Ⅰの最初の単元『数と式』や『集合』は、「まあ、さすがに中学よりは難しくなったよね!」くらいの感覚です。
いよいよ『2次関数』に突入したあたりで、局面が急変してきたのを感じます。
高校による学習内容の差
ある高校は、教科書レベルだけを扱い、ある高校は教科書レベルから国立大2次レベルまで突っ込みます。
またある高校は、授業やテストの半分は中学の復習を織り交ぜます。
同じ数学とはいえ、高校によってまったくばらばらなのです。
だから、ある高校の生徒が、定期テストの数学がいつも90点以上で「数学が得意」だったとして、別の高校の生徒が数学40点台だとします。
大学入試問題でふたりが勝負すれば、定期テスト40点のほうの人が圧勝するということがよくあります。
勉強のスタートは「授業」です
数学におけるルールや解き方を吸収します。最重要事項は理解に努めることです。数学は「理解」の教科です。
「暗記さえしていれば取れる」といった問題はほかの教科と比べて少ないです。「先生が言った解き方」を1から10まですべて理解します。理解が固まるからつぎの「練習」に移れます。
★とにかく?をつぶします。もし授業がわからないのであれば、速攻で解決しないといけません。先生に聞く!授業で扱うような例題レベルの問題ができないと、この先の勉強がスムーズに進みません。
すべての出発点だと思って授業の理解に全力を尽くしてください。授業で先生が解説する問題は少なからずテストで出てきます。必ず例題と絡んだ問題です。類題や練習問題で自力で解きます。
数学ほどわかった気になる教科はありません。「へ~」で終わって、「できる」状態に変えない人が多すぎます。こういうタイプは伸び悩みます。数学90点は夢のまた夢です。
===授業の例題を理解したら類題や練習問題を自分で解ける状態にする。===
誰にも何も言われずとも、自分で課題にして徹底してください。テスト直前まで継続です。
数学での抽象化と具体化の行き来
数学は抽象的な科目だと言われますが,それを意識したことはあるでしょうか?
辞書には「いくつかの事物・表象から共通する性質を引き出し,それを一般化して思考するさま」とあります。共通する性質を引き出す?一般化??思考するさま??? 読むだけで疲れます。
具体的に数学の抽象化の例を挙げてみます。驚くほど,あっさりしています。
数学では,偶数(2で割って割り切れる数)をnを自然数として,2nと表します。これが抽象化です。たった2nと書いただけ。これでいいのです。(ちなみに2nは「2×n」のことです)抽象化を進めれば進めるほど,表現は単純になります。
偶数と言って思い浮かべるのは,2とか10とか36とかだと思いますが,「思い浮かぶだけ,偶数を言ってごらん」と言われたら,終わりのない作業になります。偶数は無限にあるから・・・。
「偶数は2nと表現します」といえば,無限にある偶数を全部を一言でいったことになります。偶数の「2で割って割り切れるもの」という共通な性質を2nは過不足なく表現しているのです。
「抽象化→具体化の変換」2nという表現において,nは自然数(ものを数えるときの数)なのだから,nを1にしてみます。nという抽象的な数を具体的な数1に書きかえることを,nに1を代入するといいます。2×1=2具体的な数2が出てきました。nに5を代入してみます。2×5=10さらにnに18を代入すると,2×18=36。nに適当な自然数を代入することで,次々と具体的な偶数が作られていきます。
中学以上の数学は,まさにこの抽象化,具体化を文字式を使いながら行っていきます。
具体的にわからなければ抽象的な表現を,抽象的にわからなければ具体的な表現をと、意識しながら進めると,意外に理解が進むかもしれません。
人類がこの数学という抽象的な表現方法を手に入れたことにより,自分たちの生活する環境を、もっと大きく宇宙全体を考えることができるようになりました。人類以外の生物には決してできないことです。
そして,今や,物理学という,数学を表現手段とする学問で,宇宙の全てをたった一つの数式で表そうというすごいことを研究している人々もいます。
抽象化,おそるべし!具体化,たのしきかな!
個別指導塾サクシード塾長
◆『算数』の“これだけ”マスターすればOK◆
◆自信の源は算数の攻略です。数学は算数と直結しています。算数が苦手だと、どうしても数学でつまずきやすくなってしまいます。
小学校で学習した算数の項目で、最低限習得しておいて欲しい内容を挙げてみました。分野は、「計算」「比」「割合」「単位量あたりの大きさ」「速さ」「図形」です。
◆分野別問題例◇ケタ数の多いかけ算・割り算1.『 3291×125 』2.『 21801÷39 』
◇小数のかけ算・割り算3.『 0.175×3.49 』4.『 42.21÷9.2 』
◇分数のかけ算・割り算5.『 7/6×14/5 』6.『 3/18÷9/2 』
◇四則混合計算7.『{5/8+9/4×5/6-(8/3-7/4)}÷0.75×19/6』
◇数の性質(分数、約数、倍数、概数)8.『3/4より大きくて4/5より小さく分母が40になる分数を求めなさい。』
9.『36、90、126の最大公約数を求めなさい。』10.『24と18の最小公倍数を求めなさい。』
11.『8で割って小数第一位を四捨五入すると、6となる整数のうち最も大きいものと最も小さいものをそれぞれ求めなさい。』
【比の分野】12.『7/8:0.25を簡単な整数の比で表しなさい。』13.『A君とB君の体重の比が8:7でB君の体重が48.3kgのときA君の体重は何kgですか。』
【割合の分野の問題例】14.『72メートルは288メートルの【 】%です。』15.『4割引の大安売りで、ある品物を3600円で買いました。この品物の定価はいくらですか。』
16.『3分42秒=( )分 』17.『4%の食塩水200gと6%の食塩水300gを混ぜると、何%の食塩水ができますか。』【単位量あたりの大きさの分野 の問題例】
18.『へいにペンキを塗ります。ペンキをへい1平方mあたり1.6㎗使うとき、4ℓのペンキでは塀は何平方m塗れますか。』
マスターできているでしょうか。