□負の連鎖を引きずる意識にならないようになるために★実践的な方法論★
まずは「算数」をチェック!『算数』の“これだけ”マスターすればOK!
□自信の源は算数の攻略です。言うまでもなく、数学は算数と直結しています。算数が苦手だと、どうしても数学でつまずきやすくなってしまいます。そして、算数に対する苦手意識が、数学に対する気後れを生んでしまいます。
▼算数に対する不安を少しでも減らして、数学に対する抵抗感も軽くしていきましょう。押さえるべきポイントはいくつかに絞り込めます。
ここでは、小学校で学習した算数の項目で、最低限習得しておいて欲しい内容について、その項目と問題例を挙げてみました。
分野は、「計算」「比」「割合」「単位量あたりの大きさ」「速さ」「図形」です。
なお、「図形分野」は項目のみ示しました。
□分野別問題例【計算分野の問題例】
●ケタ数の多いかけ算・割り算 1.『 3291×125 』 2.『 21801÷39 』
●小数のかけ算・割り算 3.『 0.175×3.49 』 4.『 42.21÷9.2 』
●分数のかけ算・割り算 5.『 7/6×14/5 』 6.『 3/18÷9/2 』
※「7/6」は、「6分の7」のことです。以下同様の表記方法で記述いたします。
●四則混合計算
7.『{5/8+9/4×5/6-(8/3-7/4)}÷0.75×19/6』
●数の性質(分数、約数、倍数、概数)
8.『3/4より大きくて4/5より小さく分母が40になる分数を求めなさい。』
9.『36、90、126の最大公約数を求めなさい。』
10.『24と18の最小公倍数を求めなさい。』
11.『8で割って小数第一位を四捨五入すると、6となる整数のうち最も大きいものと最も小さいものをそれぞれ求めなさい。』
【比の分野の問題例】 12.『7/8:0.25を簡単な整数の比で表しなさい。』
13.『A君とB君の体重の比が8:7でB君の体重が48.3kgのときA君の体重は何kgですか。』
【割合の分野の問題例】
14.『72メートルは288メートルの【 】%です。』
15.『4割引の大安売りで、ある品物を3600円で買いました。この品物の定価はいくらですか。』
16.『3分42秒=( )分 』
17.『4%の食塩水200gと6%の食塩水300gを混ぜると、何%の食塩水ができますか。』
【単位量あたりの大きさの分野の問題例】
18.『塀にペンキを塗ります。ペンキを塀1平方mあたり1.6㎗使うとき、4ℓのペンキでは塀は何平方m塗れますか。』
以下、次回に続く。
◆苦手意識を軽くするには◆
□数学が苦手になってしまう根本原因はこれです□
学力ではなく、意識の問題です。まずは、「できるようになるには」の前に、嫌いになってしまったり、苦手になってしまったり、つまずいてしまったりするちょっとネガティブな側面を覗いて、その原因を探ってみましょう。
これらのきっかけとなる点は、人それぞれ千差万別ですが、実は根本原因はほぼ共通しています。それは、個々の分野や単元の理解度の問題ではなく、数学という教科に対する「取り組み方」の問題なのです。
代表的なものは次の通りです。
▼数学は、「やり方」や「公式」さえ覚えておけば、それに当てはめるだけだ、と考えている!? だから、解き方のパターンを覚えることも、一つの数学の勉強の方策かなと思っています。
▼用語や定理は暗記するものだと思っている!?(きちんと説明できなくても、取り敢えず言葉を知っていればいいのではないかと軽く考えている。)
小学校の時できなかった算数の単元があっても、何とかなると思っている!?
▼できなかった問題は、一度解説を見ただけで「理解した」と思い込んでいる!?
▼やり方がいったんわかれば、練習をしなくても大丈夫だと思っている!?
▼計算の途中式を書かなくても間違えないと思っている!?
▼答えを導くまでの考え方が何となく曖昧でも、答えさえ合っていればいいと思っている!?
▼数学はつまらない教科だと思っている!?
▼数学なんて将来必要ないと思っている!?
思い当たることはありませんか。もちろん、全て「No」です。
最大の問題点は、それに気がついていないか、勘違いをしている、ということです。あるいは、後ろ向きな姿勢が、そう認識させてしまっている、ということです。
◆ちょっと後ろ向きの意識を断ち切ろう。上記の代表的な共通点は、一つひとつ別々の認識ではなく、根っこの部分は一つです。そこから色々な形で表れている現象に過ぎません。
苦手だから、嫌いだから、考えるのが面倒くさいから・・・だから、積極的になれない、といった気持ちが大半を占めているかもしれません。
この負の連鎖を断ち切るにはどうしたらいいか、ということだと思います。
以下、続く。
◆□◆ まずは数学に対する誤解を解きましょう
大原則として数学に取り組むに当たっての「本質的な姿勢」について述べます。数学とどう向き合っていくか、ということです。
数学に対して、「思い違い、勘違い、誤解」があるかもしれません。「何だ、そういうことだったのか」「こんなわかり易い考え方があったのか」「こうやれば楽にできるぞ」などの気付きを期待しています。
これは、数学の得手不得手にかかわらずです。数学に苦手意識を持ってしまっている人は、自ら必要以上に難しい教科にしてしまっていることが多いようです。はたから見ていると、かわいそうなくらい、誤解によって苦しんでいます。
◆□◆目からうろこの8つのポイント
1.数学が苦手になってしまう根本原因はこれです
2.『算数』の“これだけ”マスターすればOK
3.道具としての「計算」を自在に操れるようになると楽しくなる
4.「用語」がしっかり正確に理解できるとその単元は必ず攻略できる
5.「図」を書いて思考を整理するクセをつけると頭の回転が速くなる
6.繰り返し練習すると、本当に身になる
7.図形はスポーツの試合と同じだ
8.数学は将来絶対に役に立つ!
以下、次回に続く♪
何のために理科を勉強するのか【身を守るため】
理科を学ぶ理由の一つは、自分や周りの人の身を守るためです。
小学校で習う理科の知識があれば防げた事故が、東京の丸ノ内線内で発生しています。職場から水酸化ナトリウムを含む洗剤を持ち帰ろうとした際、コーヒーなどで使われているキャップ付きのアルミ缶に入れてしまったようです。それが破裂しました。
中学受験の必須項目ですが、水酸化ナトリウム水溶液にアルミ片を入れると、水素が発生します。つまり、アルミ缶に水酸化ナトリウム水溶液を入れると缶が解けるのです。そして、水素ガスが発生します。
水素ガスは、一定量溜まると爆発します!こぼれないようにしっかりとふたをしたのでしょう。これがいけなかったのか?少しでも隙間が開いていれば、アルミが解け出すことはあっても、爆発は防げたかもしれません。
小学校・中学校でしっかりと理科を勉強していれば、ありえなかった事故です。このほかにも身近に起こりそうな危険としては、家庭用洗剤で「混ぜるな危険」と書かれたものです。こちらは、本当に混ぜると危険です。戦争で使われる毒ガスの一種である、塩素ガスが発生するからです。
理科を勉強しておくと身を守れることが多くあります。
『学びて思わざれば則ち罔(くら)し、思いて学ばざれば則ち殆(あやう)し』
「教えてもらっただけで自分で考えることをしなければ、本当に理解したことにはならない。反対に学ぶことをせずに自分の考えだけで行動しては、独断に陥ってしまい危険である」
書物によって学び、先輩について学び、どんなに学習しても、その学んだところを、自分の頭で考え、自分の心に問うて考えない限り、学んだことがぼんやりとして、生きた知恵とはならない。
これに反して、自分の乏しい知識経験でただ心の中で思索のみにふけって、先人の教えや業績に学ぶことをしないと、独善に陥り、的を外れた方向に進み危険この上ないものであると教えています。
書物を読む時、人の話を聞く時、たんにそれを鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えながら読み聞くことが必要です。そうしないと、いい書物を読み、有益な話を聞いてもそれだけで、何も身につかなくて終わります。生きた知恵とはなりません。
逆に、自分の頭であれこれ考えるだけで、広く他人の経験や知識に学ぼうとしないと、独り善(よ)がりとなり狭い殻に閉じこもることになります。
着実な前進の為には、先人の業績を尊重し、それに学ぶことが必要です。学ぶ気持ちを持ち続け、学んだことをしっかりと考えて理解する。その上で、正しい行いをすることというのが、理想的な生き方でしょう。
子曰く、学びて思わざれば則ち罔(くら)し、思いて学ばざれば則ち殆(あやう)し。